髪の短い天使



さすが、兄妹。すごく似ていた。








「麗ちゃんも、よくやるね。ヒューヒュー。」








美幸が肘でつついてくる。







そう、あの私立の高校を選んだのは、駅から近いのと……幸太郎さんがいるから。








最近は、受験だったため、あんまりしていないが、今週の土曜日は、デートをする予定だ。








「でも、幸太郎さんとは、学校で一年間した過ごさないから……」








そう、次は幸太郎さんが受験生になる。








今、幸太郎さんは高校二年生だから。








「でも、麗ちゃんはまた同じ大学に行くんでしょ?」







私は、ゆっくり頷いた。








「そういえば、美幸。神谷くんとはどうなってるの?」








美幸は、窓の外を見て、私を真っ直ぐに見た。








「あのね、私と雅行は……円満です。」








ニコッとして言った。








いや、この子演技の練習してるんだっけ?今のノリは、別れたっていうかと思った。








「そうか、よかったぁ。」







< 165 / 182 >

この作品をシェア

pagetop