髪の短い天使
さすが、兄妹。すごく似ていた。
「麗ちゃんも、よくやるね。ヒューヒュー。」
美幸が肘でつついてくる。
そう、あの私立の高校を選んだのは、駅から近いのと……幸太郎さんがいるから。
最近は、受験だったため、あんまりしていないが、今週の土曜日は、デートをする予定だ。
「でも、幸太郎さんとは、学校で一年間した過ごさないから……」
そう、次は幸太郎さんが受験生になる。
今、幸太郎さんは高校二年生だから。
「でも、麗ちゃんはまた同じ大学に行くんでしょ?」
私は、ゆっくり頷いた。
「そういえば、美幸。神谷くんとはどうなってるの?」
美幸は、窓の外を見て、私を真っ直ぐに見た。
「あのね、私と雅行は……円満です。」
ニコッとして言った。
いや、この子演技の練習してるんだっけ?今のノリは、別れたっていうかと思った。
「そうか、よかったぁ。」