髪の短い天使



階段を上る時も、横山さんといるおかげで、話しかけはされなかった。








三階に行くと、すぐ横に職員室があった。








職員室に入ると、暖かい空気が体を包む。








「須藤美幸さん。あなたは、ちょっと目立っちゃったんで、四時間目の終わりに、二年四組に行って下さい。それまでは、どーしようかな……学校見学する?」








横山さんは、さっきのイメージとは全然違い優しい人だった。








だからかわからないけど、私は呟いていた。








「ちょっと、先生と話したいです。」








先生はニッコリと笑っていいよ。と言ってくれた。








応接室で横山さんと二人きり。








なんで、ノリで先生と話したいなんて言ったんだろう……









「何はなそうか……」








「あの……横山……先生。」








「はは。須藤さんの呼びやすい呼び方でいいよ。」








私が、呼びにくそうに言ったのに気がついたのか、優しく言ってくれた。








横山さん、マジで優しい……泣きそう……








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