髪の短い天使
次の日。
私は一限目が少し始まった時に、教室に入った。
いわゆる、遅刻と言う奴だ。
理由は簡単。
仕事が上手くいかなかった。
自分が思っているように、ポーズが決まらず、何度も取り直していたからだ。
もちろん、編集長やカメラマンの人は、オッケーを出してくれたが、自分が納得いかなかった。
だから、時間がかかり遅刻した。
紛れもない、自分のミスだ。
みんなが、注目する中、私は先生に言う。
「すいません。寝坊しました。」
先生は別に気にしてなさそうに、私に席に着くようにうながした。
席にいく途中、愛結美たちが何かコソコソ話ながら、私を見ている。
気にしない、気にしない。
私は、ふと神谷と目が合った。
神谷は笑っていた。
私は、顔が真っ赤になったのを、隠しながら席に着いた。
実は、昨日のあの出来事から、私は神谷を意識しはじめた。