髪の短い天使
あくまで、私は強気だ。
「はあー。そうやって、ちょっと顔が可愛いからって、雑誌なんかに出て、先生に媚売って、遅刻許してもらって、挙げ句の果てには、彼氏までつくってさ。
あんた、男たらしのサイテーな女だよ。そろそろ、自分で気付かないの?」
私は、腕が震えていた。
「ねぇ、一つ聞いていい?」
愛結美が私を、にらむように見る。
「愛結美だって、雑誌出てるじゃない。」
「私はあんたみたいに、一人でモデルなんて出来ない。大勢の人数のうちの、一人に過ぎないわよ。
だいたい、おかしいのよ、私はモデル初めて半年だけど、あんたより可愛いのに、なんで私のほうが、あんたより下なのよ。」
私は腕が震えていた。
神谷はすかさず、口を挟む。
「お前、いい加減に___」
私は、神谷を制止した。
神谷は、不思議そうに私を見る。
私は、腕が震えていた。
怒りのあまりに。
私の中の何が、キレた……気がする。