rain×rain【完】
『歳三さん、私も連れて行ってよ。』
周り一面が田んぼ。
あいつとよく来た2人のいつもの場所。
「何言ってんだよ。連れてくワケねーだろーが。」
『私、何でもするよ。家事とか…そうゆうことする人は1人でもいるでしょ?』
「ダメだ。」
『歳三さんのケチー!!』
あいつは雪のように白い頬をプクッと膨らませた。
「何とでもいいやがれ。」
俺はフンと鼻で笑った。
「このご時世だ、京はここより危ねえ。
それにお前は体が弱えだろ。ここでおとなしくしとけ。」
『歳三さんって優しいのね…。私、待ってるね。だから、死なないで。』
あいつはそう言って微笑んだ。