rain×rain【完】
「私…生きたいのかな…?」
かすれた声で桜は問う。
俺は返事の代わりに抱きしめる腕に力を込めた。
「私…生きててもいいのかな…?」
「当たり前だろ!!」
だからそんな悲しいことを言わないでくれ
無意識に力がどんどんこもる。
すると桜が俺の胸板から顔を出した。
「左之さん、苦しいよっ!!」
いつもと変わらないあの笑顔でそう言ったんだ。
うそや偽りじゃないあの笑顔で。
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