rain×rain【完】
「明日の早朝なら案内できるが…」
高杉は驚いた顔で私を見た。
私は高杉が「何故だ。」と言う前に口を開いた。
「一度した約束は守らねばなるまい?」
約束と言うほどの契りを交わしてはいないかもしれないが、
高杉がここに見垣をつれてきた時点で約束成立だと言える。
「仕方ねえ。」
そう言って高杉は窓の縁へと座った。
「俺は眠たくねえ…」
高杉はなんだかんだ見垣を気に入っているのだと思う。
遠回しに見垣に「俺の布団を使え」と言っているのだろう。
ほんとわかりにくい奴だ。