rain×rain【完】
「ただいまー」
暗い玄関、静かな部屋に向かってそう一言。
私の家は母子家庭で、お母さんはいつも朝早くから夜中まで働いている。
お父さんは私が五歳の時に肺結核で死んでしまった。
一時期お母さんはお父さんが死んでからストレスからか、私に暴力振るった。
そして、お父さんの死から少し経つとお母さんは一度再婚をした。
私は嫌だったけれど、母親の決定したことだから仕方なく受け入れていた。
新しいお父さんは最低なやつだった。
新しいお父さんはお母さんが仕事などでいない時は私に平気で叩くし、蹴るし、性的な嫌がらせも受けた。
この頃は本当に辛かったけど、子どもなんて何もできなくてただ耐えるしかなかった。
それを知ってか否か、お母さんは一昨年に離婚した。