rain×rain【完】
そんなはずはない…
これはあのクシじゃない。
「落としたの…これでしょ」
俺はそう言って、
不思議な女の子に渡した。
んっ!?
あれ?この子どこかで…
「あーっ!!」
俺が急に大声を上げたせいか、
その子は一度肩をビクつかせた。
「んっ?どうしたの平助…」
総司は不思議そうな顔をして俺を見つめた。
「この子!昨日の桜ちゃんでしょ!?」
「そうだね、僕はわかってたよ。今ごろ気づいたの?」
総司はバカだなと言わんばかりに
クスッと笑った。