交差する想い
もうあたしはキレた。

「あっそう。 まあそれやったらええわ。 あたしはあんたに小城の事やるつもりはないからな」

「誰も自分のものにしようと、思ってませんけどー?」

百合の顔がさっきと変わった。
さっきよりも強い顔。
完ペキにキレたんやと思う。

やけど引きさがることは出来ひん。

「勝手にそう思っときーよ。 あんたがもし小城のことなんか思っとったら…あたし何するか分からんからな」

「はいはいどうぞご勝手にー♪」

この時点で分かっとった。
もう戻らへんもんやって。
あたしは大切やった親友を、自分から奪ったって。


そんなん頭で分かっとっても、口が勝手に動く。
これが本能ってもんなんかな。


あたしと百合は思い出のある、この公園で別れた。
もう一生口聞いてくれへんやろな。



あーあ…
あたしって馬鹿やな…
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