笑って泣いて恋をして。
いつもと同じ時間に家を出てあくびをする。
「よっ!!上村!!」
「…げ。なんで立花がいるの?!」
「聞いてないのかよ」
何を!?
「花沢から、頼まれたんだよ…」
「語尾が聞こえにくい」
「だ〜か〜ら〜!!花沢に頼まれたんだっ!!俺は好きでやってんじゃないからな!!」
頬を赤く染めながら言う立花が言った。
頬を赤く染めるなんて案外可愛いとこあんじゃん。
「じゃあしょうがないから学校まで一緒に行ってあげる」
「お前、なんでそんなに上から目線なんだよ!」
「だって、立花より出席番号の席前だもん」
「意味分かんねぇし」
「わかんなくていいし」
よく分からない言い合いをしながら学校に着いた。
いつもより早く着いた学校に、
もうちょっと遠くの家にしとけば……
なんて思ったあたしが居た。
だけど、そんなのはすぐに頭の中から消し去った。