笑って泣いて恋をして。
席替え
「おーし!!今日は席替えをするぞ。入学式のまんまだしなー」
先生の声に「えー」という声を出す生徒達。
そっか。立花と離れ……
あ、あたしってば今変なことを考えてた!?
そ、そうだよ!!
あたし、変なんだよ!
「ノア、前後になれるといいね!」
「そうだね!!」
ホノリがとっても可愛らしい笑顔であたしに微笑むものなんだから…。
ハッ!!
ホノリには…か、彼氏が居るのだった!
気をつけなければ!
危ない意思を持ったあたしは頭をブンブンと振った。
「上村、選びに来い」
「は、はい」
クジを引いて番号の席を黒板で確認して席に着く。
ゆっくりと隣が誰かを確認してあたしは目が飛び出しそうになった。
「よう、上村。よろしくな」
「た、た、立花ッ!?え!?や、やだあー!最悪ぅ…死にたい…」
「おいおい、どんだけ俺を嫌ってんだよ」
「こーんくらいっ!」
あたしは両手でいっぱいいっぱいになるまで広げて立花にニカッて笑った。