笑って泣いて恋をして。
それから裕人にはすべてを話した。


「のーちゃん?それに…榊原くん…」


「あ 穂里ちゃん 偶然だね」


「あ、うん のーちゃん、教室に戻ろう?」


「うん じゃあね、裕人」


「じゃあね、お二人さん」


あたしと穂里は裕人に手を振って図書館を後にした。

―教室

教室の扉を開けると授業の真っ最中だったため注目をされていた。


「上村さん、花沢さん 二人共どちらに行かれていたの?」


「ちょっと、具合が悪くて…保健室に行こうとしたんですが…大分良くなったので戻りました」


「そう… 二人共、席に着いて」


「「はい」」


あたしは言い訳が得意。

得意の物の一つだ。


キンコーンカーコン


ガヤガヤし始めた。


「のーちゃん 起きて!!午前中の授業全部終わったよ?お昼ごはん食べに行こ」


「ん…… えっ?!マジで終わったの?」


「マジ」


「ノート、とり忘れた…」


「のーちゃんのノート 実槻くんが書いてたよ?」


「え?」


あたしは慌てて午前中の授業のあったノートを見ると、あたしの字とはかけ離れているほどの字(綺麗だった)が書いてあった。


「お礼言わなきゃね!」


「つまり、借りを作ったってこと?アイツに?最悪…」
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