笑顔の材料。
「空君…?どうして…?」

一人の女の子が涙目になって
近づいてきた。

「ごめんなー俺、立花に本気だから♪」

空が言うと
その子は泣きながら私を睨んだ。
目だけじゃなくて心から睨んでる感じ。


「立花ー行こうぜ」
「てかなんで私の名前知ってるの?」
「あーそれはいいじゃん」
「はあ?」
「てか下の名前なんていうの?」


それよりもなんでこんな微妙なことから
付き合い始めないといけないんだ
私はもっとキュンキュンした感じで
恋がしてみたい。
まあいっか。今日限定だろうし

「愛実」
「愛実っていうんだ!可愛い!!」


空はそういって
私に微笑みかけた。
私は心からなんて笑わない。
ただの愛想笑いをかえした。
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