そこに咲くかたち。
それは1週間前の夜……


ももちゃんと1つになれた事が


うれしくて
うれしくて 


幸せで…… 


たまらなく心も体も満たされた、あの夜…。



ベットの上で熱くなった体を 


寄り添いながら…
休めながら…




あたしはももちゃんのその言葉を聞いた。







「しばらく会えないんだ。」





あたしは聞き返した。 
なんで? 
なんで?って…。


「1ヶ月間研修で愛知に行くんだよ。前から決まってたんだけど、言いにくくて…。ごめんね。」

そんな… 
1ヶ月も会えないの…?

イヤ。 
イヤだよ。

あたしは泣きそうになった。 

ももちゃんはあたしを抱き締めた。強く…。 

「大丈夫だよ。たった1ヶ月だから。」

『たった』…? 
ももちゃんにとって、あたしと会えない1ヶ月は『たった』なの? 


あたしは…ももちゃんの何…? 



ももちゃんはあたしの顔に触れた。 
キスをした。 

「好きだよ。愛希。」



あたしは……

ももちゃんの彼女だよね?


そう信じていいんだよね? 


「わかった…。がんばってね。」


心にもないセリフ。 


でも、 
ガキだと思われたくない。 
嫌われたくない。

だから、そう言った。 


「たぶんしばらく忙しいと思うけど、毎日…、できるだけ連絡するから…。」








それから1週間……。 


連絡はなかった。 


ドキドキする。 

今までとは違うドキドキ…。 



怖い。 


不安になる…。 





あたし……


彼女だよね……? 



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