そこに咲くかたち。
あたしは家に帰って、寝る支度をしてからベッドの中でメールを打ち始めた。 

『なおくんの考えはよく分かったよ。』

「…………」

ホントはよくわかんないけど……、ま、いっか。 


『あたしは別になんでもいいよ。一緒に楽しく過ごせれば、それでいいんだけど…。
時間が解決って状況によっては‘逃げ’な気もするけど、……なおくんの状況はよくわからないし、あたしはなんにも言えないけど、また遊びたいなぁ、って感じかな?」


切り口半端な気もするけど、あたしは送信した。


いいんだよ。 


なおくんの状況は関係ない。 


ハマらない。


好きにはならない。 




あたしは再びケータイを開いて、電話帳を検索した。 


『桃瀬俊 』


ただそのページを眺めた。 

何も出来ないあたしはももちゃんの名前を見ながら、眠りについた。




ねぇ…… どうして…?


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