そこに咲くかたち。
奇抜な黄色い建物。 

看板には
『セクシーマッサージ・ピンキー』

誰が見ても一目で風俗店だと分かる、その建物。 

敷地内に駐車された車と、 
その裏口から慣れたように出てくる人間。 


明らかに、従業員だ。 




目で見たものを、 
見間違いだと思うことはできても、

出てきた人間が 
その風俗店の従業員である事は、確かだった。 




出てきたあたしを、 


目を丸くして見ていたのは…




間違いなく 
なおくんだった…。 






とっさに、 
何も考えず、あたしは店内に戻りドアを思い切り閉じた。 




でも 





もう遅い………。 









バレた。 







あたしは風俗嬢、 





なおくんに、知られた。


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