そこに咲くかたち。
あと、あたしがひとつだけ思ったのは、 
『何も知らないであろう(元)彼女に迷惑はかけたくない』
ということだった。


いい子ぶるつもりも、偽善者を装うつもりもない。
でも、 
後味の悪い思いはもうたくさんだった。 


だだ…1つが解れば、それで終えるんだ。 


“知ってどうするの?”

そんな風にはもう思わなかった。



とりあえずあたしはメールを送った。


『久しぶり〜うっちゃんたまには連絡ちょうだいね』 



メールはこれだけ。 


もし、返信が来なかったら…、それはそれで諦めよう。 

それはちゃんとわかっていた。 




意外にも……

5分足らずで、返信メールは来た。 


心臓が強く脈打ち始める。





“あなたはなおくんの
     彼女なんですか…?”


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