そこに咲くかたち。
第六章

しあわせの風景

「やめるんですか!?」

「うん。」 

あたしはゆいちゃんと深夜のファミレスにいた。 

ももちゃんとの事、 
なおくんとの事、 
すべて話して、 
この仕事はもうできないと、ゆいちゃんに伝えた。 



そう。 
やっと、決心できた。 



この仕事って
誰かを好きになるとできなくなるとか
カレシが変わったら急に無理ってなるとか
人を想うメンタルな部分で、やっていけるかどうかが違ってくるって言う。 

でも、あたしは、できた。たまたまうまく割り切ることができただけかもしれない。 
でも、あたしはももちゃんがいても、なおくんがいても、この仕事をしてきた。 
気分的にどうしても無理なときもあったし、『絶対にバレたくない』って言う、普通の感覚もちゃんとあった。 

だから今、やめるって決めたのは、メンタルなものじゃない。

理論的に、あたしの出した答えなんだ。 


『もう、この仕事はしたくない。
しちゃいけない。      』 


結論に達することができたのは、 
………… 
気付かせてくれた人がいたから…。 





足を洗う。



ゆいちゃんにそう伝えた。

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