そこに咲くかたち。
「もうすぐ28歳です♪えへッ♪」 

「……………………へ?」

開いた口が塞がらない……っていうの?
 
あたしとゆいちゃんは呆然とした。カノンちゃんの顔をジッと眺め、今度は下から上まで何度も見回した。 


28………?  
見えない。普通に……。 
見た目はどう見てもあたしと同じくらいだし…、っていうか肌ではかなり負けてる…かも。中身は……、高校生?並みだよねぇ……。はは……。 

「わ…若く見えるね…。」

そうとしかコメントできなかった。


その後、すぐに3人とも客に着いて、話の続きはできなかった。カノンちゃんの仕事を始めた理由は結局聞いていない。 
待機でゆいちゃんと二人になった時、カノンちゃんの話であたしたちは盛り上がった。 

「なんか…正体不明…だね…。いろんな意味で。」 

笑った。 






そしてカノンちゃんが待機に戻ってきた時、時間は11時半過ぎだった。


なんとなく…流れで3人で出る羽目になるな。 










変わらない事実は、もうすぐそこに見えようとしていた。


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