そこに咲くかたち。
あたしはカノンちゃんが置いていったケータイを見ていた。
たくさん保存してある写メは、そのほとんどが、ももちゃんとカノンちゃん、二人で写っているものだった。
ももちゃんの左側にいるカノンちゃんが左手でシャッターを押している状態のが何枚も続いた。
そして、あたしは見付けてしまった。
ももちゃんのアパートで…
あの部屋で…
あのベッドの上で……
体をシーツで隠した、二人の写真………。
眠っているももちゃんの隣に並んで、カノンちゃんがシャッターを押している…。
「………ッッ!!」
あたしはケータイを振り上げた。放り投げて、壊してしまいたい。壊れてしまえばいい。
ケータイは壊せても、事実は何も変わらないのに……。
最悪だよ。
ガチャッ
「みさきちゃ〜ん!本指なんだけど、すぐ行ける?」
店長がニコニコしながら待機室に入ってきた。あたしは顔を上げられない。俯いたまま叫ぶ。
「無理ですッ!!」
「へッ?」
見てはいないけど、店長がどんな顔をしたのかは想像がついた。
「み…みさきちゃん?」
店長が近づいてくるのがわかった。あたしはまた叫ぶ。
「1時間………いや、30分待ってください!!今は無理です!客に着けませんからッッ!! 」
「………あ、うん。わかった。」
店長はゆっくり出ていった。
客に着けないのは本当だけど…、叫んだのは八つ当りだ。……ただの八つ当たり……。
でも……、
30分待ってなんて言ったけど…、
30分で何か変わるの?
たくさん保存してある写メは、そのほとんどが、ももちゃんとカノンちゃん、二人で写っているものだった。
ももちゃんの左側にいるカノンちゃんが左手でシャッターを押している状態のが何枚も続いた。
そして、あたしは見付けてしまった。
ももちゃんのアパートで…
あの部屋で…
あのベッドの上で……
体をシーツで隠した、二人の写真………。
眠っているももちゃんの隣に並んで、カノンちゃんがシャッターを押している…。
「………ッッ!!」
あたしはケータイを振り上げた。放り投げて、壊してしまいたい。壊れてしまえばいい。
ケータイは壊せても、事実は何も変わらないのに……。
最悪だよ。
ガチャッ
「みさきちゃ〜ん!本指なんだけど、すぐ行ける?」
店長がニコニコしながら待機室に入ってきた。あたしは顔を上げられない。俯いたまま叫ぶ。
「無理ですッ!!」
「へッ?」
見てはいないけど、店長がどんな顔をしたのかは想像がついた。
「み…みさきちゃん?」
店長が近づいてくるのがわかった。あたしはまた叫ぶ。
「1時間………いや、30分待ってください!!今は無理です!客に着けませんからッッ!! 」
「………あ、うん。わかった。」
店長はゆっくり出ていった。
客に着けないのは本当だけど…、叫んだのは八つ当りだ。……ただの八つ当たり……。
でも……、
30分待ってなんて言ったけど…、
30分で何か変わるの?