そこに咲くかたち。
着いた場所は、警察署だった。
車が止まると、隣にいた男の人にまた腕を捕まれた。車から降ろされ、警察署内に腕を引いて連れて行かれる。正面玄関じゃなく、裏口の様な場所からだった。
不安はどんどん押し寄せてくる。

テレビで見るような『取調室』とは少し違う、ただ狭い部屋に通された。そこには、昔、学校の会議室なんかにあったような、細長いテーブルと、丸くて細い足が4つ付いた安っぽい椅子が3脚置いてあった。

そこであたしは待つように言われ、1人取り残された。

不安な気持ちで……、押しつぶされそうだった。



重くて、 
苦しくて、 
不安で…… 
怖くて怖くて…… 

あたしは何も悪い事なんてしてない、 
だから怖がる必要ない、

一生懸命自分に言い聞かせてた。 


みんながどうしてるのか分からないのも、不安で仕方なかった。




なんでこんなに……
いやな事ばかり起きるんだろう……。 






もう、あたしが望むのは 
たったひとつなのに………。

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