そこに咲くかたち。
「みっ…みさきさぁ〜んッッッ!!!」 

ゆいちゃんは不安な顔をしていて…、半泣き状態だった。あたしたちは力一杯抱き締めた合った。

……怖かったね…。 

そう言った。 



「他のみんなは?会った?」  

ゆいちゃんは涙を手で拭いながら、玄関の方を指差した。

「今さっき、マオさんとリカさん、二人でタクシーで帰りました。」 

「そっか…。みんな普通に帰れるんだね……。よかった…。」 

「それが……。」

ゆいちゃんは眉間にシワを寄せて、難しい表情になった。

「店長は帰れないみたいです…。」

「えっ?なんで?だって…うちの店は、ちゃんと届け出してある認可店だったんでしょ?」 

「さっき、マオさんに聞いたんですけど…、あ、マオさんに付いた警察の人が言ってたらしいんですけど、本番行為真っ最中だったコがいたらしいんです…。」

「え……?」 

「みさきさん、待機中だったんですよね?」

「あ、うん。待機室にいた。」

「写真撮られたんですけど…あたしたち……客についてる。それでしっかり撮られたみたいで……。」

「それって……。」

マオさんも、リカちゃんも帰って…、あたしとゆいちゃんはここにいる……。ってことは………。 


「カノンちゃんが……?」


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