そこに咲くかたち。
「カノンさん、初めてじゃないみたいなんですよ…。」 

「え……、それって……。」

「前にも、何度も……その…、なんていうのかな?……今日みたいな、ガサ入れ?っていうんですか?そういうの合ってたみたいで…。」 

「何度も…って……。」


な…なんで? 
どういう事なんだろう…。 

「カノンちゃんは帰れないの?今日…。」 

「よく…わかんないんですけど……。」 


あたしたちは黙った。 
二人して無言で……、お互い、状況整理していた。 

「取りあえず…あたしたちも出ません?……ここ…。」 


あたしはケータイからタクシー会社に電話をした。 


ケータイには、 
着信とメールが来ていた。 

不在着信  2件 

受信メール 2件



全部……ももちゃんだった。  




そうだ、あたし……



行かなきゃ   






やらなきゃいけない事がある。

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