そこに咲くかたち。
ゆいちゃんに電話をして、夕方会う約束をした。 

あたしはまだ何も話さなかったけど、多分ゆいちゃんはあたしの雰囲気で察してくれたんだと思う。
ゆいちゃんの方から、今から遊ぼうって誘ってくれた。
あたしはメイクも服も昨日のままだったし、お風呂にも入りたい。それを話して、夕方に時間を決めて電話を切った。 


家に着いてあたしは、すぐに湯船にお湯をはった。 
そしてまたケータイを見る。 


「………なにしてんだろ…あたし…」 



何を待ってるの…? 

あんなに怒らせて…。 

でも…… 

あたしは間違ってない!! 

絶対……。 





お風呂から上がったとき、玄関の郵便受けに、何通かの郵便物が見えた。 

あたしはそれを取って、部屋に行った。 

ダイレクトメールばかりの中、1枚の往復はがきが目に入る。 

「……『クラス会のお知らせ』……。高校かぁ…。」 

クラス会か…。 
成人式にやらなかったんだよね…。 


今はめんどくさい…。 
なんとなく…。



そう思いながら、あたしはパソコンで作ったであろうはがきの余白に、手書きの書き込みがあるのに気付いた。 

「ん……?」 






それを読んだあたしは、


たぶん放心状態…… 


目の前が真っ白になった。

< 326 / 384 >

この作品をシェア

pagetop