そこに咲くかたち。
よっちゃんとは直接居酒屋で待ち合わせることにした。 

今日は電車に乗る。帰りはタクシーで帰ろう、その方が心置きなくお酒が飲める。
普段ほとんど使わない電車だから、着時間がよくわからず、あたしは約束よりずいぶん早めに、着いてしまった。

タバコを買って、待ち合わせの居酒屋に入る。かなり早めに着いたのに、よっちゃんはすでに店内にいた。 
あたしは小走りする。


「ごめんッ!」

「あ、アキちゃん!お疲れ!」

よっちゃんは、飲んでいたジントニックのグラスを、軽くあたしに向かって上げた。

「あはは。あたし、今日は休みだったから。
ってか、早くない??何時に来たの?」

あたしはよっちゃんの向かい側にバッグを置きながら聞いた。

「仕事早く終わったんだぁ♪あ、ビールだよね?」 
「うん♪」 

よっちゃんは軽く手を上げて店員を呼ぶ。  

ビールとつまみをいくつか頼んだ。そしてタバコに火を付けた。 


「アキちゃん、意外と元気だね。」

「へっ?」


えっ? 
何! 




まさか……… 





知ってんかよ……オイ…。

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