そこに咲くかたち。
「店長!あたし今日早めに帰らせてください!!できれば11時くらいで!」 

次の日一番のお気に入りの服を着て出勤したあたしは、まず店長の所へ行った。 

「11時か…、まぁ、その時の状況見てだな。」 

店長は笑ってる。 

あたしは割りと店長に気に入られてた方だと思う。


真面目にキチンと出勤してたし、それなりに本指が返ってきてたから。 

そういうのは、こういう時に分かる。 


「あ、みさき!」

用意に行こうとしてたあたしを店長が呼び止めた。

「はい?」 

「おまえ今日はまず勉強会な。」

「??勉強会?」

「前に『自分のサービスに自身がない』とか『他の女の子がどういうサービスしてるのか気になる』とかいってたろ?」 

「あー……、はい。」 

「マオがおまえに見せてやってもいいって言ってるから。勉強させてもらえ。」

「え……?」


た…、確かに入店間もない時は、色々わからなかったし、他の女の子がどうやってるのか気にはなるけど…。


「マオさんがお客さんに付いてるの見せてくれるんですか?」

「客にそんなの頼めないだろ。オレがマオのサービスチェックするから、それをおまえが見学するんだ。」

「えぇッッッ!??」
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