キミの歌、アタシの物語。
「すっげー

こんなとこあったんだ」

もう一人の男の子が言った。

すでに

流星群の見れる時間が

迫ってきていた。

レジャーシートの上に

4人で寝転がる。

すると

流れるように星が落ちてきた。



「うわぁ・・・」



あたりは真っ暗で何も見えない。

もちろん

隣にいる君の顔すら見えないけど

夜空はとても明るくて

星が降るようで。

思わず空に手を伸ばしてみる。

つかむことはできないけど

手に光が宿ったような

元気が出てくるような気がして

少しだけ笑った。

「星、取れないよ」

皮肉っぽく君が言ってくる。

私はいつものように

「わかってるよ!」

と返してしまう。

言った後に後悔するんだよね。

あのときもうちょっと

優しく言っとけばよかったな

とか。
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