キミの歌、アタシの物語。
病院に行って

病室を聞いて

部屋に入った。

君は

ベッドに横たわっていた。



「・・・友梨」

君は静かに私の名前を呼ぶ。

頭が

思考が

状況に追いついてなくて。

私は君の元に

覚束ない足で歩く。

君はそんな私の手を握って

小さく言った。



「心臓の、病気なんだって」



大体予想はしてた。

でも言われてみると

こんなに酷なんだって

戸惑いと

溢れ出す涙を

抑え切れなかった。



「もう治らないって。

命も長くない。

おれは死ぬまで

友梨と一緒にいたい。

わがまま言うけど

ずっとそばにいてほしい」

君の言葉ひとつひとつ

私の胸に刻まれてた。

わがままなんかじゃない。

長くない生活を

私と過ごしてくれるなんて。
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