キミの歌、アタシの物語。
そしてある日

君は小児病棟で

プチコンサートを開いた。

病院には

たくさんの子供が

入院してたけど

君の歌を聴いて

みんな笑顔になってた。



私は君と一緒に歌いながら

ピアノを弾いた。

コンサートが終わった後

女の子が寄ってきて

「ピアノを教えて」

と言ってきた。



私たちがコンサートを開いたことで

この女の子だけじゃなく

私も君も

生きる喜びを知って

よかったと思う。



でも

君の容態は悪くなる一方で

辛そうにしてた。

喋れなくなることもあった。

でも私は

傍にいることしかできない。

それでもいいと君は微笑んだ。



夏樹。

君に出会えてよかったよ。

短い命の少しを

私に預けてくれて・・・

本当に

本当にありがとう。
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