キミの歌、アタシの物語。
君の死から1週間後。

お母さんが私の元を訪ねてきた。

そして

私に大きな封筒を渡して帰った。



封筒を開けてみる。

そこには

ビデオテープと楽譜が入っていた。

楽譜には

歌詞など一切入ってなくて。

私は自分の部屋に行き

ビデオをつけた。



「友梨」

これはきっと

入院したてのときだ。

君はテープ越しに私を見つめる。

「こんな形で

ほんとにごめん。

病気だってことは

前から知ってた。

でも

できるだけ友梨といたくて

わがまま言ってた。

おれが

友梨といれる時間は少ない。

だから

歌を作ったんだ」

その楽譜か

と私は楽譜を見る。

楽譜の一番上には

”心拍数#0822”

と書いてあった。



懐かしい・・・

夏樹の字。
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