キミの歌、アタシの物語。
「何で

左の薬指じゃないの?」

不機嫌に私が言うと

「左のほうはいつかね」

なんて

照れながら言ってた。



私はその指輪を

君がいなくなった今でも

ずっとつけてるんだよ。

これが二人を結ぶ

最後の絆だから。

君は私がいない今でも

そのおそろいの指輪を

つけてくれているの?



――――君に告白されて

私たちは

付き合うことになったけど

私はまだ君に

好きって言ったことがない。

告白の返事をしただけだけど

きっと私のほうが

好きの気持ちは大きいの。

ただ恥ずかしくて

言えなかっただけ。

今になって後悔。

君がいなくなる前に

ちゃんと言えばよかったのに。



ねぇ 逢いたいの。

君の名前を呼ぶたびに

君のことを思い出すたびに

辛くなって

苦しくなって

君に逢いたくなる。

今日もまた

君を思い出しながら

独りで夜空を見上げて

そっと君を想うんだ。
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