キミの歌、アタシの物語。
よく考えてみれば

私は1年間くらい

君にほったらかしに

されてたわけで。

それを考えると

またそうなるんじゃないかって

ちょっと不安になる。

それに遠距離だし

いつ離れちゃうか

わかんない。

1年前の私だったら

迷わず頷いてた。

でも

やっぱり怖いんだよ。

1年前の君も

こんな気持ちだったの?



「・・・ねぇ」

君は私を少しだけ離して

目を見つめる。

私の頬に手を滑らせたとき

思わず視線が指にいった。

だって

君の右の薬指にもまだ

指輪があったから。

「私っ・・・

離れててもずっと

君のこと

好きでいるっ・・・」

指輪を見て思った。

君もずっと私を

好きでいてくれたんだ。

気付いたら言葉が出てた。

でもそれは本心だから。

私は君のこと

ずっと好きだから。

「よかった・・・」

私と君は

あの観覧車をバックに

キスをした。
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