THE BEST REVENGE
「どうして?」
「メールで話したでしょ?」
「メールはもう捨てたよ」
「目も通さずに?」
「過去はいらないから。それに未来だってね」
「未来の選択肢はそれこそ無限にあると思うのに?」
「そんなものだってもういらない、必要ないから。もう、すべてが見えた気がするんだ。僕が通してみる限りのすべてが」
「そうなってみたいな、私も」

「——なれるよ。ここに慣れることを今拒否したからね、君は」
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