THE BEST REVENGE
やがて——

会場のボルテージは一気に跳ね上がり、
観客の前方ではモッシュ&ダイブが始まり、
さらに異様なテンションを上げた。
地面が揺れる感じに
少し酔いかけたころにだ。
「よぉ、ファッキンエイジ…かかってこい!」
聞き慣れた声がスピーカーから流れた。
その声を聞いたオーディエンス達は
狂喜の声を上げてさらに騒ぎ出した。
奏梧はとにかく
この耳障りな環境に対して
とにかく苛立ちだったが、
周りの勢いに勝てず
今はとにかく時が過ぎるのを
願うしか結局無かった。

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