THE BEST REVENGE
最愛の人なんて口にすること、
彼女の前では結局出来なかった。

まだ刺さったままの棘が
胸の中でくすぐっている、思いでに
いつまで感じていられるだろう。
いつか、いつか、
その綻びが崩れてしまわぬように、
愛おしく殻に閉じこもり逃げていた。
ずっと、追われるままに彷徨って、
逃げ続けた、後悔だけで生き永らえた。
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