THE BEST REVENGE
街の中央にそびえる、
大きな、大きな時計が
ゆっくりと時を刻み続ける。
昼の光はやがて、
闇へと誘う斜陽となり、
時計へと静かに注がれる。

定時を知らせる時の鐘は、
悲しく、嘆き、鳴り響く。

ピアノ曲が静かに流れる。
歌はひっそりと胸に突き刺さる。

心ないままに、
衝動に駆られ揺れる情熱のように。
そして、夕焼けと共に飛び込んだ、
いつか咲いた紅い花みたいに。
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