THE BEST REVENGE
「人体売買なんて馬鹿げた話かもしれないけれどネ、俺もネ、こないだ腎臓売った」
「マジか? 体、大丈夫かよ? お前よく平然としていられるな」
「ああ。たまに息がイカ臭くなる以外ハ平気ネ。でもネ、大金を掴むにハこれしかなかったヨ」
「じゃあ日向も——て、あいつは死んだんだぞ? 死体なんて使い前があるのか?」
「充分ネ。冬の寒さも手伝って保存状態ハきっと良好ネ」
「く……」
しばらく頭を抱え込み
状況を理解しようと努めた。
だが何度、想像するたびに、
気が触れそうになったことだろう。
奏梧は自らの頭を一度激しくかき乱し
まずは冷静になろうとした。
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