THE BEST REVENGE
奏梧は置かれた状況にもう
絶望なんてないさ、と
どこかたかをくくっていた。
だけど実際には死後処理まで、
最悪な形でお膳立てされて、
畳の上で安穏と死ねやしない、と
思い知る羽目になった。

——ただ、何もかもがすべて、
失われてしまったわけじゃなかった。

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