君を好きになって良かったこと

君がバレンタインチョコを私にもらいに来たとき。


わざわざあたしのクラスまで来て
「俺にもちょうだい！」って言ってきたね。


本命チョコなんて
作ったことはなかった。

あたしは、みんなに配るのが楽しかった。


そんなあたしが作った
１キロもの板チョコを使った
トリュフのチョコ。

あまりの量に笑う君に
続いてあたしも笑った。



つられて…というより
君が
ちょっと威張ってそうな君が
わざわざチョコをもらいに
あたしのとこまで来たことに
なんだか笑ってしまった。


教室中チョコの香りで
授業中もずっと
ずっとずっと
甘い香りに包まれていた。

口に合ったかどうか
聞きそびれちゃったけどね。


君がね
ちょうだい！って言ってくれて良かった。


これから先も
もちろん今年も
バレンタインには

君を思い出すから。



みーんなに配ったけど
わざわざもらいに来てくれた君の
無邪気な声を思い出して
懐かしくなれるから。