君を好きになって良かったこと

君の口癖とあたしの癖

ノリがいいとは
お世辞でも言えない

男の子とはうまく喋れない

だからって特別
話したいと思ってるわけでもない

話しても
だいたい冷たくなってしまう



そんなあたしを見て
よく言ってたね。



「冷たいよね!」





例えばそれを
心底嫌だと思ったら
あたしのことを
嫌いになる人だっているよね。


悪口にだってなるかもしれないよ


あたしにとって
ちゃんと向き合いたい人じゃないなら
別に構わない…なんて
思っちゃったりするけどね。



だけど
「冷たい」って
君が言わなかったら
真剣に悩まなかったかもしれない



それに君は
いつも笑って言ってくれたよね。
口癖みたいに。



どうしようもなく恥ずかしくて
ただ恥ずかしがればまだいいものの
大きく飛び越えて
冷たくなるあたしの癖?
性格?
生まれつき?


わからない。
でも
なんとなくわかる。


だけど苦しくなったこともあった
だから苦しくなったこともあった


君を好きになったから



だからこそあたしは
自分を見つめ直すことが出来た。


君がからかうように
笑いながら言ってくれたから

「仕方ない」の一言で
終わりにしない自分になれた。
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