私はヤクザ
椿「私が松川の子供を産む事。母に似た子供を俺にくれたらみんなには手を出さない。
しかし、子供が生まれれば・・・。すぐにでも私を殺す。
これが松川の出した条件だ。」
私はしばらく智の顔が見れなかった。
七海の顔は・・・。真っ青になっていた。
椿「以上だ・・・。また近いうち集める・・・。龍雅・・・。悪いけど、七海たちを別室に呼んでくれる??」
龍雅『分かりました。』
私は組員が無事に寮に戻るのを確認すると、広間の隣にある別室に行った。
そこには、もう七海たちが集まっていた。
私が来たのを確認すると龍雅は帰ろうとした。しかし・・・。
椿「龍雅??龍雅にも聞いてて欲しい。だからいて・・・。」
龍雅『分かりました。』
七海『・・・・椿・・・?その顔じゃ・・・。条件のむんだね・・・。』
私の顔をみて七海は涙を流しながらそう言った・・・。
七海はよく分かってる。
私は条件をのむつもりだ。それが・・・。組の仲間を。友達を。愛する人たち。その家族だって守ることが出来る。
私一人の命でたくさんの人が助かるなら本望だ。そう思ったから。
でも・・・。子供の事はどうしても踏ん切りがつかなかった。
松川の子供を産むことで、私は多分・・・。
人間として・・・。心も死んでしまう気がしたから・・・。
それに・・・。心から智を愛してるから。だから・・・。
他の人の子を・・・。なんて考えられなかった・・・。
その時・・・。智が話し始めた。
智『なぁ・・・。椿・・・?何でいつも自分で勝手に決めるんだ?
俺に守らせてくれないのか??お前のためなら俺・・・。命捨てたってかまわない!!』
椿「ありがとう・・・。だけど・・・。私一人が我慢すれば皆が助かるんだよ・・・?」
智『俺はどうすればいいんだよ!!お前がいなくなったらどうすればいいんだよ!!』
その言葉を聞いたとき・・・。私の中で何かが壊れた・・・。
椿「私だって本当は松川の子供なんて産みたくない!!死ぬのも嫌!!愛する人と結婚して愛する人の子供を産んで・・・。幸せに暮らしていきたい・・・。でも・・・。私が松川の条件のまなかったら皆が危ないんだよ??私だって・・・涼や七海や組の仲間がいなくなったら??サクラちゃんや智の家族に何かあったら??・・・智がいなくなったら??私はどうすればいいの??」
私は・・・。涙をぽろぽろ流しながら・・・。叫びながら・・・。智に気持ちをぶつけた・・・。
智母『椿ちゃん??あなたはヤクザの組長でもあるけど・・・。一人の女性なのよ・・・?サクラや智や私達の事を大切に想ってくれてる事は、とてもありがたいわ。だけど・・・。アナタの幸せを考えると・・・。アナタの意見には賛成できない。
私達家族なら大丈夫・・・。だからアナタは自分の愛した人と幸せになればいいのよ・・・?』