私はヤクザ





「あの・・・もうみんな帰ったよ?」

『・・ん・・んん・・。誰???』

起きるなりそれかい!!!
私の顔見て誰?だって!!!うざっ!!


そんな気持ちを抑えながら

「隣の席の佐山椿です。」

・・・私って大人だわ・・・。一人で感動していると・・

『あ・・・。どーも。
てか、起こしてくれてサンキューな!!』


「えっ・・あ・・・うん。」

思ってもない彼の言葉にビックリして曖昧な返事をしてしまった。


『ぷ・・・。なんだその返事・・・。
お前っておもしろいな!!
んじゃ俺帰るわ!!
また明日な。  佐山!!』


「うん。ばいばい。」

帰ったと思った工藤君が引き返してきて私にこう言った。

『俺。工藤智。
まだ自己紹介してなかったから。
俺の事は智でいいから!!』


「分かった。なら私の事も椿って呼んで!!
私あまり名字好きじゃないの・・・。」

『了解☆
じゃ~な。椿!!』

彼の一瞬の笑顔にドキッとしてしまった事に私自身まだ気付いていなかった。



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