ささやかではありますが
ちょっとどきどき(且つ、びくびく)しながらチャイムを押した。
「……出ない……」
当たり前と言えば当たり前。
俺だって夜いきなりチャイムが鳴ったら、不審すぎてドアなんて開けない。
まあ、もっかい鳴らして出なかったら諦めるかーと再びチャイムに指を宛てがうと。
「はい?」
チェーンをかけたまま、ほんの10センチ程だけドアが開いた。
ちらりと顔を見せたのは女の子。
俺より幾分か若い顔立ちをしてる。
で、これが結構可愛い。
ただ、彼女の方は俺の顔を見るなり固まってまして。
やばい、この表情は絶対俺に怯えてる…。
まあ無理もないよね。自分で言うのもアレだけど、俺のカッコ、一般受けなんて程遠いようないかつい姿だし。
しかしここで愛想を忘れちゃいけない!と咄嗟に頭を働かせ、
「夜分すみません。今日から隣に越してきた椎名です」
できるだけ優しい口調で、できるだけ笑顔で、深々と頭を下げた。
恐る恐る頭を上げると、彼女はぽかんとした顔で、
「あ…どうも、柏木(かしわぎ)です…」
些か拍子抜けした声で、そう言ってくれた。
「……出ない……」
当たり前と言えば当たり前。
俺だって夜いきなりチャイムが鳴ったら、不審すぎてドアなんて開けない。
まあ、もっかい鳴らして出なかったら諦めるかーと再びチャイムに指を宛てがうと。
「はい?」
チェーンをかけたまま、ほんの10センチ程だけドアが開いた。
ちらりと顔を見せたのは女の子。
俺より幾分か若い顔立ちをしてる。
で、これが結構可愛い。
ただ、彼女の方は俺の顔を見るなり固まってまして。
やばい、この表情は絶対俺に怯えてる…。
まあ無理もないよね。自分で言うのもアレだけど、俺のカッコ、一般受けなんて程遠いようないかつい姿だし。
しかしここで愛想を忘れちゃいけない!と咄嗟に頭を働かせ、
「夜分すみません。今日から隣に越してきた椎名です」
できるだけ優しい口調で、できるだけ笑顔で、深々と頭を下げた。
恐る恐る頭を上げると、彼女はぽかんとした顔で、
「あ…どうも、柏木(かしわぎ)です…」
些か拍子抜けした声で、そう言ってくれた。