先生と私 2
『それでも大好きだったよ…』
涙と一緒にでた言葉は
少しの偽りもなかった。
「“だったよ”って、なんで過去形??」
『!?』
な、なんで??
『恭哉??…なんでここに??』
「ん??なんでだと思う??」
『…知らない』
女の人は??
早く戻ってあげればいいじゃん。
心の中で恭哉に向かって
毒づく。
「なんで不機嫌?」
あんたのせい。
『別に』
…早く帰りたい。
12時だし。
「沙穂…」