桜の木の前で
「ねえ刹那?」

「なんじゃ?」

「私、この先どうなるのかな?」

少し不安そうに瑠璃は刹那の瞳を見つめる。

「急にどうしたのじゃ?」

「私は過去を変えてしまったでしょう?でもそれに後悔はしてないわ。だけどなんらかの影響が現世にでてしまうのかもしれない・・・」

「そうじゃな。だがな?わしはどんなことが起こっても瑠璃のそばに必ずおるら案ずるな。」

「うん」

嬉しそうに微笑む。

「さあ刹那。帰ろうか。」

「どうやってじゃ?」

「こううやってっ!」

瑠璃は呪文をつぶやくと素早く空に印を結ぶ。

するとそこから光の道ができる。

「さあ、刹那、雷君。現代に帰ろう。」

「っああ。」

瑠璃はもう完璧な桜乙女なのじゃな・・・

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