桜の木の前で
「確かにあなたたちも関わったわ。だけど、巍然を封印し、真珠の命を助けたのは瑠璃。だから瑠璃が代償を払わなければならなのよ。

「わかったわ・・・」

「瑠璃っ!」

「姫君!」

一斉に刹那と雷が叫ぶ。

「いいや、瑠璃一人に重荷を背負わすわけにはいかぬ。わしも代償を払うぞ。」

「そうです。我が姫君のためならばこの命さえ惜しくありません。」

「刹那・・・雷君・・・・」

思わず涙がこぼれそうになる。

「ちょっと待って!私を忘れてなあい?」

声とともに桜がふわりと現れる。

「桜!!」

「私が瑠璃を過去に送ったのよ?だから当然私も代償を支払うのよね?」

「そうしたら私もですね。」

光が集まってきたかと思うと百合さんが現れた。

「ゆ・・・り・・・さん?」

「久しぶりね瑠璃ちゃん。」

優しく百合さんは微笑む。
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