桜の木の前で
白夜は不思議そうに呟く。

「まあね。」

実際凄い楽しい。
こんな気持は幾年ぶりだろうか?

「休まれますか?」

「いや、池を眺める。下がっていいよ。」

「はい。」

白夜は静かに下がる。

池を覗くとなにやら2人は口論していた。

“「っそうだよ!私は百合さんみたいに強くもないし甘いかもしれない!でも私は私なの!ほかの誰でも無いわ!だから比べられたくない!」”

そう叫んで瑠璃は走り出した。

俺は思わず瑠璃を意識で追うが気配が途中で途絶えた。

どうして泣いていたんだ?

何故か胸騒ぎがしていても立ってもいられなくなる。
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