桜の木の前で
しばらく呆然とその場に立っていると気配を感じた。

この気配・・・桜乙女の気配・・・瑠璃か?

思わず気配を追って異世界の入口へ急ぐ。
すると瑠璃と森の精霊が別れを告げているところだった。

俺は瑠璃に素早く近づいて術を掛ける。

「っきゃ!」

突然の事に瑠璃が叫びだす。

「あなた!どうしてここに・・・」

森の精霊の言葉を聴かずに俺は屋敷へと戻る。

そしてゆっくりと白夜が用意した布団へ寝かせる。

本当に真珠が生き返ったようだ。

さらりとした髪にふれる。
すると真珠の気配がした。やっぱり君が生まれ変わりなのか?
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