桜の木の前で
「あなた・・・・」

そこには私と同じ姿の女性が居た。

ただ一つ違うのは服装。
その服装は平安時代の貴族がきるような着物だった。

「あなたもしかしてさっき私が射ようとしたとき現れた人ね?」

彼女はこくんと頷く。

「あなたはだあれ?」


私は彼女をまっすぐに見つめる。

“私は・・・・”

そういいかけた瞬間彼女の姿が揺らぐ。

「え!?」

それでも彼女は必死に話す。

“私は真珠・・・・”

そういいかけた瞬間彼女の姿が消える。
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